医療基本法 の法制化をめざす
患者の権利法をつくる会
わたしたちは、患者の権利を定めた法律の制定をめざし、
その集大成として患者の権利保障を中心に据えた
「医療基本法」の法制化をめざしています
与えられる医療から
参加する医療へ
=わたしたちの活動の大きな目標=
〜仲間を増やし、わたしたちが目指す「医療基本法」を
一刻も早く成立させること〜
患者の声や行動が医療を変えます。あなたもその一人に!
「医療基本法と
プロフェッショナリズム」11/24(日)/2024
コーディネーターは鈴木利廣(弁護士)さん
✱このシンポジウムのYouTube配信はありません。
各政党に
「医療基本法」に関するアンケート
衆議院選挙前の10月18日/2024年 実施
本年7月には、旧優生保護法下における強制不妊手術について最高裁大法廷判決が下され、ハンセン病問題に続いて、医療による大規模な人権侵害が断罪されました。ところが、その反省を、医療基本法の議論に反映させようという動きも見えていません。そこで、各政党に「医療基本法」についての考えやその実情について聞きました。
各政党の姿勢は如何に? 今後の取組みは? 患者はさまよい人のまま?
患者の人権重視への各政党の取組み度は? 今後に向けてもご参照ください!
〖参考情報〗「医療基本法/フォーラム版」の84の協同提案団体の中の一団体、患者なっとくの会INCAでも、同様の政党アンケートを実施。このサイトには8つの政党の回答が掲載されています。
「医療基本法」制定に向けての学習会 シリーズ⑩
旧優生保護法と優生思想
〜最高裁大法廷判決と私たちに求められるもの〜
講演者:福岡優生保護法被害者弁護団 久保井 摂さん
●開催日時:2024年10/19(土)終了しました。
下記のYouTubeをご視聴ください。
国際保健規則改正とパンデミック条約
✯✯✯ (ミニ解説)
「国際保健規則」も「パンデミック条約」も、普段聞き慣れないことばですが…
世界保健機関(WHO)は、新型コロナウイルス感染症のような世界的な健康危機に対しては国際社会が一致して対応する必要があるという考えの元、疾病の国際的伝播を最大限防止することを目的とした国際保健規則(IHR)を2005年に定めています。
しかし、この IHRのにある規定を満たした国であっても新型コロナウイルス感染症流行下では甚大な影響を受けたことを踏まえ、将来のパンデミックの予防、備えや対応の強化に役立つ国際的規範を強化するために、これまでの国際保健規則=IHRを改正する議論がおこなわれ、WHO加盟国間で新たな法的文書、「パンデミック条約」の作成交渉が行われていました。
2024年5月にその成果物の提出を目指していたのですが、加盟国間で意見の隔たりのある論点が多いため交渉がまとまらず、計画はずれ込んで、2025年の総会か又は、2024年内の特別総会に提出することを目指しているとのことです。
そこで、今回の勉強会では、馴染みの無いこの「パンデミック条約」というものがどういうものか、我が国の憲法と条約との関係の確認、WHOの信頼性の問題、「人間の尊厳、人権及び基本的自由を完全に尊重」の記載は維持されるのか、パンデミック条約の拘束権限の問題等々、不透明な点についての疑問が出されました。
国会で、「IHRの実施にあたって、人間の尊厳等が尊重されるような規定が設けられるのか。」「WHOの運営資金源に製薬企業の寄付があるがその影響についての懸念」、或いは「国民の人権にかかわる問題であるため、その内容を事後ではなく余裕を持って事前に審議すべき」「内容とプロセスの透明性を高めるべき」といったことについて、原口一博 議員や須藤元気 議員が2023年11月、2024年1月にそれぞれ質問していますが、岸田首相は、「現在交渉中であり答えは差し控えたい。」と述べています。(お二人の質問内容は、お名前をクリックでアクセス可)
多くの国会議員はその内容や推移をまるで共有できていません。開けて見なければ分からない。WHO加盟国に一任で、結果だけ待っている。果たしてそれで良いのでしょうか。このIHR改正案、強制力は持たないとしていますが、国会議員は、並行して改正案を積極的に検証し社会と共有することが必要。重要な案件なので注視が必要です。
(様子が分かる参考資料⬇︎)
・外務省 :いわゆる「パンデミック条約」に関するQ&A
・厚生労働省 :国際保健規則(IHR)(2005年)の改正の検討状況について
✯✯✯✯✯✯ 行われた学習会内容 ✯✯✯✯✯✯✯✯✯✯✯✯✯✯✯✯✯✯✯✯✯✯
一部【発表テーマ】 « 国際保健規約(IHR)改正等について »
◯報告者 小林展大さん(患者の権利法をつくる会世話人・弁護士)
..............
二部【意見交換】 ◯コーディネーター/小林洋二(患者の権利法をつくる会事務局長)
➱ WHO憲章第21条に基づいて採択され、国際交通及び取引に対する不要な阻害を回避し、疾病の国際的拡大を防止、防護、管理する目的で、2005年に改正されて2007年に発効された国際保健規則(IHR)の改正が議論されています。
国際保健規則の改正による患者の権利に対する影響、懸念等について参加者の中からも意見が出されました。
⦅ご発言・ご報告内容⦆
第一部 ★医療事故の現状と医療事故調査制度
♣ 宮脇正和さん (医療過誤原告の会 会長)
第二部 ★医療事故被害者アンケート
♣ 山口由美さん(医療過誤原告の会 幹事)
第三部 〖質疑応答〗
♣コーディネーター 久保井 摂(小林洋二/変更)(患者の権利法をつくる会 )
....................................
今回8回目となる医療基本法実現に向けた学習会は、原点に立ち戻り、ふたたび医療過誤原告の会から報告や問題提起を受けて未だ改善されていない課題について問題を共有する機会となりました。
医療過誤の被害者とその家族からなる原告の会は、1991年の設立以来33年にわたり、医療過誤被害者支援と再発防止のための活動を継続してきました。
会の悲願とも言える医療事故調査制度が開始されて8年が経とうとしていますが、現実にはおおよそ被害者とその家族の願いに沿うものとなってはいません。
今回は原告の会が実施したアンケート結果も踏まえ、医療事故調査には何が求められるのか、また被害者とその家族の求める調査制度の実現のためには、やはり患者の権利を医療の中心に据える医療基本法の制定が何よりも急がれるのではないかといったことを改めて私たちは痛感するに至りました。
▶︎これまで開催した学習会の動画一覧◀︎こちらか見ることが出来ます。
私たちは、医療基本法の法制化を目指して学習会を開催しており、今回はその7回目になります。今回は、様々な患者の立場から集い、医療政策に患者参画の必要性を提唱されている「患者の声協議会※」の方々にお話しを伺いました。「個別法には限界がある。医療の個々の問題や全体の問題の解決に繫がる医療基本法はぜひ必要だ」と、発表されたそれぞれの方が結論しました。
〖お話しくださった方々〗
「患者にとって医療基本法が必要なワケ」
♣ 埴岡健一さん (患者の声協議会世話人)
「呼吸器疾患患者が望む、日本の医療の改善点」
♣ 遠山和子さん(患者の声協議会世話人、NPO法人日本呼吸器障害者情報センター理事長)
「慢性疾患患者が感じる現行医療の問題」
♣ 岡谷恵子さん(患者の声協議会世話人、NPO法人日本慢性疾患セルフマネジメント協会理事長)
[※ 患者の声協議会とは、さまざまな医療政策に患者・家族の希望、意見、提案を反映させることを目的に、2008年に発足した市民活動グループです。より良い医療制度の実現に向け、個々の患者会活動の枠を超えたユニークな活動を続けています。※今回発言される方々は、同協議会の世話人の方々です。〕
■主催/問合せ:患者の権利法をつくる会 ℡ 09-641-2150 // e-mail info@kenriho.org
➤ミーティングは終了しました。➤今回webでの配信はありません。
《「医療基本法」の制定に向けての学習会》と銘打って開いてきた学習会は6回目、2023年度最後の開催。
〖演題〗ソーシャルウエルビーイングと医療基本法
〖講師〗漆畑眞人(社会福祉士:公益社団法人日本医療ソーシャルワーカー協会)
〖開催〗12月17日(日)2023年
今回は、これまで大きく取り上げられる機会がなかった“ソーシャルウェルビーイング”という捉え方とその重要性、必要性についてお話しをしていただきました。このソーシャルウェルビーイングという捉え方が、真の意味での健康の概念に必要であり、私たちが目指す患者の権利保障を定めた「医療基本法」との関係性からも重要な要であると話されました。
●発表者の原稿は下記⬇︎からも読むことができます。
【テーマ】 医療基本法からみた現行医療制度の問題点
[日時] 2023年6月12日(月)12:00〜14:00
[場所] 衆議院第一議員会館 国際会議室 & オンライン
【再確認・再連帯の機会に】現行医療制度が抱える様々な問題の中で、今回は特に①精神科医療、②感染症対策、③医療事故問題という3つの個別課題における現行医療制度の問題点を、わたしたち患者・市民団体が提唱する「医療基本法要綱案フォーラム版」の内容に即して検討し、患者の権利擁護(=患者の権利保障)を中心とした医療基本法の必要性を再確認しました。
我が国には、いまだに患者の権利を保障した、医療の大黒柱で親法である「医療基本法」がありません。長年その法制化を求めて活動してきましたが、その必要性についての問題認識を、市民はもちろん国会議員の方々にもしっかり浸透させていく必要性と、さらには社会の優先課題として結実させていく必要性を共有しました。
【内容】➤詳細は、この下方にあるYouTubeをご視聴ください。↓
[問題提起]医療基本法と各論との関係について/小林洋二(患者の権利法をつくる会事務局長・弁護士)
[各論=個別問題]
・精神科医療問題 /関口明彦(全国「精神病」者集団運営委員)
・医療事故問題/ 中島哲也(医療過誤原告の会 幹事)
・感染症対策/石井麦生(医療問題弁護団・弁護士)
☆国会議員の方々の発言/参加を予定されていた複数の国会議員の方々が参加不能となりました。
〖連帯のごあいさつ〗宮本徹衆議院議員(日本共産党 厚生労働委員)には、ご出席いただき連帯のご挨拶をいただきました。
◎コーディネーター:鈴木利廣(患者の権利法をつくる会 常任世話人・弁護士)
主催:患者の権利法をつくる会
➤詳細内容は、ぜひこちらからYouTubeでご視聴ください。↓
現行医療制度で、患者の権利が保障されていない例がたくさんあります。
Don't leave these problem alone no more!
〖問題提起〗
①「医療基本法と各論との関係」
/ 小林洋二(患者の権利法をつくる会事務局長 弁護士)
〖 各 論 〗
②精神科医療問題
/ 関口明彦(全国「精神病」者集団 共同代表)
③医療事故問題 / 宮脇正和(医療過誤原告の会会長)
④感染症問題 / 石井麦生(患者の権利法をつくる会・弁護士)
【ディスカッション】➤ 発展的意見や提案が熱く交わされました。
●コーディネーター・ 鈴木利廣(患者の権利法をつくる会・弁護士)
わたしたちの会のこれまでの具体的な活動としては、2013年に私たち患者の権利法をつくる会が提案する「医療基本法要綱案」を発表。その要綱案の中心にある患者の人権を基軸とした法律の制定を求めて活動してきました。さらに2021年以降は、当会案をさらに精査し改善を重ね、複数の患者・市民団体の声を反映すると共に「医療基本法要綱案」フォーラム版(略称)」を共同提案しました。このフォーラム版は複数の患者団体や主旨に賛同する支援団体によって合意された共通の要望です。実際の法案作成時にはしっかり反映されることが求められます。(共同提案団体は、現在84団体)
「賛同団体を募集」引き続き、わたしたちが目指すこの要綱案の賛同提案団体を募集しています。お気軽にお問い合わせください。
酸素を吹き込もう! 水を注ごう! 患者の人権法案を枯渇させてしまわないために!
医療基本法の実現に向けて、この目標が広く社会に浸透し、私たち患者・市民が納得できる法律の実現のためにその声がさらにが高まっていくことを期待しています。
引き続きこのフォーラム版への共同提案団体を募っています。みなさまの積極的なご参加を期待しています。ご関心のある方は、詳しくは➤こちらをご覧下さい。
▶︎並行して、個別の具体的な問題にも医療基本法がいかに大きな影響があるかの学習会を重ねています。医療における人権問題、しっかり学習する機会になっています。こちらはどなたでも参加できます。 Let's move forward together!
旅館業法改正案に反対の意見書提出! 2022年10月25日
当会患者の権利法をつくる会は、2022年10月25日、内閣総理大臣 岸田文雄、厚生労働大臣 加藤勝信両名宛に、また与党、野党、国会議員(厚生労働委員)宛に『旅館業法改正案に関する意見書』を提出しました。
➤旅館業法第5条所定の宿泊拒否事由を拡大することについて、今回の旅館業法の改正は、感染症の患者やその疑いのある者の旅行先における差別的取り扱いを法律上正当化するものであり、感染症の患者やその疑いのある者に対する差別・偏見を助長するものです。今回の改正案のうち、宿泊拒否事由を拡大する部分については削除されるべきであるとし、強く反対の意見表明を行いました。意見の趣旨は下記の意見書をお読み下さい。
医療基本法制定について、各党の考え方を確認することができました。
今日、新型コロナ問題下で、医療政策、医療制度への国民の関心も非常に高いものがあります。今回の参議院選挙、各党の医療政策に対する姿勢は大変重要です。私たちが医療制度に求めている「医療基本法要綱案/フォーラム版」と(その当事は77団体)共同提案団体の一覧(現在は84団体)を添えて、この医療基本法の制定もしくは医療基本法の制定に向けた議論の促進を、参議院選挙に向けての各党の公約に是非盛り込んでいただきたく要請しました。そのうえで、各党の医療政策の認識について質問をしました。
2021総選挙時にも医療基本法に関し、各党へアンケートを行っています(この頁の下方に掲載されている各党の回答を参照)。
今回の参議院選挙時における各党の回答は以下のようです。取り急ぎ公表いたします。各党の回答一覧をまとめました。下記の各党回答一覧pdfをクリック、拡大してご覧下さい。
印象としては、年々、期待したい政党の熱量が下がっている感が否めません。地下に埋もれている患者・市民の切実な声を拾い上げ、全方位に繋げていくことが求められます。
=日本でこんな活動の歴史があったんだ=
=医療基本法制定に向けてのシンポジウム=■基調講演/木村利人(生命倫理学者・早稲田大学名誉教授)一方で、生命倫理を志すきっかけともいえる経験から作詞された「幸せなら手を叩こう」の作詞家としても知られている。
■挨拶/鈴木利廣(患者の権利法をつくる会常任世話人・弁護士)
【パネルディスカッション】
[問題提起 ]小林洋二(患者の権利法をつくる会事務局長・弁護士)
●隈本邦彦(ジャーナリスト・江戸川大学教授)
●井上恵子(患者・医療過誤原告の会)
●浦松雅史(医師・東京医科大学准教授)
新型コロナ問題は、日本の医療制度のさまざまな問題点を浮かび上がらせることになりました。いま、まさに患者の権利擁護を中心とする医療基本法制定の重要性が明らかになっています。
日本で最も早い時期から「患者の権利」という観点で生命倫理を研究されてきた木村利人さん。木村さんの基調講演でこれまでの患者の権利運動を振り返り、引き続きそのあと医療基本法の視点から、新型コロナ後の日本の医療のあり方を各立場のパネラーの発言ともに議論しました。
ひとりひとりが大事にされる医療の実現に向けて、あなたも、是非、一緒にできること考えてみませんか。諦めず、投げ出さずに一歩でも半歩でも患者の権利が当たり前になる社会を目指して前に進めましょう!
■講師/前田哲兵(弁護士)
➤医療基本法に盛り込むべき重要な要素として、しばしば「患者参画」が挙げられます。しかし、その具体的な内容については、まだまだ議論が未発達なところもあります。
➤そこで、今回は、Medical Basic Act Community 代表として医療基本法制定運動を⾏うとともに、政策形成過程における患者・市⺠参画について提⾔を⾏っている特定⾮営利活動法⼈⽇本医療政策機構内の組織でアドバイザーを務めている前⽥哲兵さんから、イギリスの国⽴保健医療研究所(NICE)の例などについて、ご報告いただきました。後半には、参加者との意見交換の時間が設けられ、日本における市民参加の検討会など現状の問題点や改善策案など、実質的な患者参画のありかたにつて活発な意見が交わされました。
★表記の学習で発表された資料を見る事が出来ます。(下方のpdfマークをクリック)
精神科医療の歴史は、強制隔離、収容、身体拘束、虐待、偏見、性的暴力、等々およそ医療という名とはほど遠い非人権的な処遇が許され、まともに人間扱いをされないことが長年指摘され続けて来ました。他の医療とは別扱いの閉鎖された領域でした。
このような状況を打破していこうと、精神障害者自身による社会運動の歴史にも私たちは啓発されます。
一方、問題を停滞化させてきたわたしたちのありかたにも問題があったと気付かされます。医療や治療として本来あるべき姿は、病む者を社会から排除したり隔離・分断するのではなく、その人その人の病気を理解できる環境づくりと人権に根ざした本来の医療のありかたを「医療基本法」を基盤とした法整備をしていく必要があります。病院に封じ込めるのではなく社会全体で受け入れる環境整備や、どんな障害であろうと、社会が包摂していくことこそが健全な人間社会だからです。
★患者・市民にとってとっても重要な「医療基本法」が未だ日本にはありません。この問題を広く知っていただきたく、医療基本法をめぐる学習会をシリーズで開催しています。扉を押してご参加下さい。どなたでも参加できます。
今こそ独立した医療分野の個人情報保護制度を設計すべき!
医療機関での個人情報の取扱いについては、個人情報保護制度の中でも独自のルール作りが必要な特別な領域とされてきましたが、法整備は不十分なままでした。
2021年の個人情報保護法改正で医学研究に利活用が促進される中、個人情報はどのように守られるのでしょうか? 患者にとっての基本的で重要な知識の説明とともに、参加者からの疑問や質問にもお答えしています。前半後半と二分割されていますが、後半の最後に質疑応答があります。
■講師/森田 明(弁護士)
医療機関での個人情報の取扱いについては、個人情報保護制度の中でも独自のルール作りが必要な特別な領域とされてきましたが、法整備は不十分なままでした。
行政分野と民間分野を一本化した2021年の個人情報保護法改正により、医療における個人情報の取扱はどう変わったのか、むしろ混乱をもたらすもので、今こそ独立した医療分野の個人情報保護制度を設計すべきではないか、そういった問題について、ていねいにお話しいただけます。医療における個人情報の問題について関心のある方はぜひご参加下さい。講師ご自身の言葉(右に表示のコメント)も寄せられています。
......〘※主催団体の「医療基本法フォーラム」とは、わたしたち“患者の権利法をつくる会”と共に、『医療基本法』の制定を求めて声上げている複数の患者・市民団体から構成されている集いのことです。つまり、同じ目標に向けて随時活動をする複数の団体の総称として位置付けられています。〙
今はまだ無い医療基本法の法制化に向けての学習会。第一回めの前半は、医療過誤原告の会の宮脇正和さんに、医療事故調査制度の課題とともに医療基本法の必要性を語って頂きました。
後半は、オンライン参加者からの具体的な質問にお答えする質疑応答へと続きます。
2022/3/6(日)にオンラインで行われました。その様子は上記のYouTubeで公開しています。
〜〜〜〜〜
◆医療基本法はすごく身近な法律?!
「医療基本法」はなぜ必要なのか?
医療被害当事者はどんな問題意識を持っているのか。
第一回めは、医療過誤原告の会の宮脇正和さんに、医療事故調査制度の課題とともに医療基本法の必要性を語って頂きました。
事務局 info@kenriho.org
〘※主催団体の「医療基本法フォーラム」とは、わたしたち“患者の権利法をつくる会”と共に、『医療基本法』の制定を求めて声上げている複数の患者・市民団体から構成されている集いのことです。つまり、同じ目標に向けて随時活動をする複数の団体の総称として位置付けられています。〙
『医療基本法の制定に向けた議員連盟』(2019.2設立)と、わたしたち複数の市民団体との間で続けられてきた話合いなど、その経過については当会の機関紙 “けんりほうnews”でも報告されています。
個別の医療法の土台となる、
憲法を反映した医療の人権法、「医療基本法」の成立の加速を!
医療における「人権擁護」を理念とした
「医療基本法」の政策についての考え
⬇︎
各党から回答が届きました。
2021年10月20日現在新型コロナ問題下で、これまで以上に医療政策、医療制度への国民の関心は高くなっています。間近に迫った衆議院選挙におけるわたしたちの投票行動の参考とさせていただくため、別紙のアンケートを行いました。
医療は、わたしたちの命や健康に直接関わる重要なものでありながら、そのありようについて積極的に政策の中心に据えて取り組む姿勢が残念ながら約半分の政党には感じられません。
私たちが提案する医療基本法(『医療基本法要綱案/フォーラム版』(ここの頁の二つ下の記事参照)) の内容について、ぜひ本腰を入れて積極的に検討して欲しいと思います。
「待て!」と言われておとなしく待つだけの関係を続けることはできません。私たち患者・市民は、これからも積極的に医療の質の構築に参加していきます。
これまでに回答が届いたのは、自由民主党、日本共産党、NHK党(略称)、社会民主党、立憲民主党、国民民主党、れいわ新選組です。
■わたしたち5団体が行った「医療基本法」に関するアンケートの質問・各党の回答は、下記をご覧下さい。
〘アンケートを提出したのは、以下の五団体〗
全国ハンセン病療養所入所者協議会、ハンセン病違憲国家賠償訴訟全国原告団協議会、患者の声協議会、患者の権利法をつくる会、Medical Basic Act Community
医療基本法 と 患者・医療従事者の権利
2021.11.13 オンラインシンポジウム
基調講演:内田博文さん(九州大学名誉教授・国立ハンセン病資料館館長)
✧<医療基本法 制定に向けてのシンポジウム>
〜コロナ禍の日本で、明日の医療を考える〜
医療基本法と患者・医療従事者の権利
医療は、わたしたちの命と健康を守るために必要不可欠な「公共財」です。その公共財を守り、育むためには、医療の提供を受ける患者・市民と、それを提供する医療従事者とが、ともに受け入れることのできる「共通の尺度」を定めることが必要です。コロナ禍で、一層浮き彫りになった日本の医療供給体制の脆弱性。それを克服するためにも、「共通の尺度」としての、患者の権利擁護を中心とする医療基本法の制定が急がれます。
✧✧✧✧✧
〖開催日〗11月13日(土)/2021年〖開催時間〗14:00〜16:00
基調講演:内田 博文さん※(九州大学名誉教授・国立ハンセン病資料館館長)
指定発言:・伊藤たておさん(一般社団法人 日本難病・疾病団体協議会)
・宮脇 正和さん(医療過誤原告の会 会長)
・患者の権利オンブズマン東京 市民相談員
・浦松 雅史さん(東京医科大学准教授)
司会・進行:木下正一郎さん(患者の権利法をつくる会 常任世話人・弁護士)
◎オンライン形式で開催された当日の講演内容はYouTubeで配信しています。この記事のふたつ上をご覧ください。
......★.........................................
主 催:患者の権利法をつくる会、患者の声協議会、Medical Basic Act Community
連絡先:患者の権利法をつくる会 〒812-0054 福岡市東区馬出1-10-2-6F ☎092-641-2150
※➤➤➤当日の内田博文さんのお話しは、近著「医事法と患者・医療従事者の権利」(みすず書房)で、さらに詳しく医療の現実を分析し、今後の処方箋を提示しています。
......................................................................................................
医療をめぐる問題の数々、それらの改善のためにはどこに焦点を当てて取り組むべきか。患者の権利擁護と医療従事者の権利を守るために何が必要かを、内田博文さんのお話しを通じてみなさまと一緒に考えることができました。実際に、患者・市民が望む、人権に根ざした医療を中心とした「医療基本法」の制定にむけての集いに多くの方々のご参加をいただけました。
★ 講演内容に関連した内田博文さんの近著「医事法と患者・医療従事者の権利」※は“当会のホームページを見た”とひと言付け加えてお申込いただける場合は、シンポ特別割引価格で入手できます。詳細は当会に直接問い合わせるか、問合せフォームからお申込みを。
〖※オンライン購入(割引外)は、みすず書房から〗
医 療 基 本 法
■□■オンライン形式でシンポジウムが行われました。■□■
○「医療基本法」のこと、多くの国民が知らないままでいい?
○ 医療制度の脆弱さ、人権侵害、偏見・差別問題、コロナ禍でより明らかに
〖パネラーとその発表内容〗 →動画リンク(こちらからは大きな画面で見ることが出来ます)
***以下は、上記のチラシ原稿を再掲しています。
●高齢社会の進展や新型コロナ問題などを受け、医療政策の重要性は日々高まっています。しかし、私たちの国には、未だ、医療政策の基本理念を定める「医療基本法」が制定されていません。今こそ、人権保障の考え方に根付いた医療政策のグランドデザインたる医療基本法が制定されるべきであると考えます。
♣️今回のシンポジウムでは、特に、新型コロナ問題を受けて明らかになった日本の医療の諸問題の根本を考え、どういう法律を作れば私たちが安心して医療を受けられるようになるのかを議論。
«««««««««««««««««««««««« ➢オンライン形式で開催➢
➤2021年4月17日(土)14時〜16時00分
【基調講演】
①隈本邦彦さん(江戸川大学メディアコミュニケーション学部教授、薬害オンブズパースン会議)
コロナ禍によって明らかになった医療の諸問題を改善するためには
【問題提起】
② 漆畑眞人さん(患者の権利法をつくる会・日本医療ソーシャルワーカー協会)
罰則だけの問題ではない − 改正感染症法に欠けている人権尊重の視点
③ 桐原尚之さん(全国「精神病」者集団)
精神病患者が置かれた差別構造と差し迫るコロナの脅威
④ 久保井 摂さん(ハンセン病違憲国賠訴訟弁護団)
感染症対策と偏見・差別問題
【質疑応答】
司会進行:小沢木理さん(患者の権利法をつくる会・患者なっとくの会INCA)
«««««««««««««««««««««««««««««««««««««★★★«««««««««««««««««««««««««««««««««««««««««
■主催:患者の権利法をつくる会、患者の声協議会、Medical Basic Act Community
□連絡先:患者の権利法をつくる会 〒812-0054 福岡市東区馬出1-10-2-6F ☎︎092-641-2150
«««««««««««««««««««««««««««««««««««««««««««««««««««««««««««««««««««««««««««««««««««««««««««
表記案の共同提案団体は84(2024. 08.09時点)、さらにその数は増えてきています。私たちが賛同する医療基本法の制定に向けて、多くのみなさまの声を結束させていきます。引き続き表記提案と要請への共同提案団体を募っています。その内容の「医療基本法要綱案/フォーラム版」の本文は下記からご覧下さい。
»»»»»»»
私たちは2020年11月16日、医療基本法制定に向けた議員連盟、衆参両院厚生労働委員及び各政党に対し、「医療基本法制定の議論の充実に向けて」と題した医療基本法に関する提言を提出しました。
今般、上記提言に基づき複数の団体の中で協議を重ね、表記のような医療基本法要綱案を別紙提案団体(仮称「医療基本法フォーラム」)の要綱案として策定し、医療基本法制定に向けての議論を加速するため、これを、同議員連盟、衆参両院厚生労働委員、各政党及び厚生労働省に対して提案いたしました。
人権に根ざした医療の実現を拒む者はいないはず。また、先が見通せない開かずの踏切の前で待つような状態は健全な状態とはいえません。ひとりひとりの積極的な本気度がものごとを動かす力になります。本来あるべき姿の医療基本法の法制化に向けて、ぜひ一緒に力を合わせませんか?⤴︎⤴︎⤴︎
感染症に罰則 強く反対!
2021年1月18日《=ハンセン弁護団が声明=》
ハンセン病違憲国賠訴訟全国弁護団連絡会は26日、新型コロナウイルスの問題で入院拒否などに罰則を科すとする感染症法改正案について「強く反対し、見直しを求める」との声明を出した。過去の人権侵害に触れ「罰則で感染者を取り締まる改正案は、歴史的教訓に学ばず、感染者・患者の基本的人権を脅かす」と主張している。
声明は強制隔離政策により甚大な被害が出たハンセン病問題の歴史を振り返り「特定の患者を、法律に基づいて隔離すべき者と位置づけたことが、社会に偏見と差別を生み出し、社会の中での居場所を失わせた」と指摘。現行法はこの過ちへの反省に立っている点を強調した。(共同通信社 2021/1/26 記事より)
感染症法改正に、諸団体が反対意見・緊急声明を続々と表明!
当会は、1月18日付で、患者・感染者を処罰の対象とする感染症法の改正に反対する意見書を発表したところですが、ほかにも多くの団体から同趣旨の反対意見が表明されています。 みなさまも是非、反対の声を挙げてください!
〖 以下は反対の意見表明をしている団体の一例 〗(順不同)
①一般社団法人 日本医学会連合(医学会連合)/ 2021年1月14日
②一般社団法人 日本公衆衛生学会・一般社団法人日本疫学会 / 2021年1月14日
③全国保険医団体連合会(保団連)/ 2021年1月18日
④患者の権利法をつくる会 / 2021年1月18日
⑥医療問題弁護団 / 2021年1月20日
⑦日本医療労働組合連合会 / 2021年1月21日
⑧全国「精神病」者集団 / 2021年1月22日
⑨日本弁護士連合会 / 2021年1月22日
⑩ハンセン病家族訴訟弁護団 / 2021年1月22日
⑪ハンセン病違憲国家賠償訴訟全国原告団協議会(全原協)/ 2021年1月22日
⑫ハンセン病違憲国家賠償訴訟全国弁護団連絡会 / 2021年1月25日
⑬薬害オンブズパースン会議 / 2021年1月25日
⑭患者の権利オンブズマン東京 / 2021年1月25日
⑮薬害肝炎全国原告団・弁護団の声明 / 2021年1月26日
⑯医療事故情報センター 理事長声明 / 2021年1月26日
⑰全国ハンセン病療養所入所者協議会(全療協) / 2021年1月26日
⑱一般社団法人 日本公衆衛生看護学会 / 2021年1月26日
⑲新日本医師協会(新医協)/ 2021年1月19日
⑳東京保険医協会 / 2021年1月20日
㉑ 日本病院会 理事会 / 2021年1月25日
㉒HIV/エイズ分野NGO/NPO有志声明 / 2021年1月25日
【同上賛同団体】
・特定非営利活動法人 エイズ&ソサエティ研究会議(JASA)
・特定非営利活動法人 日本HIV陽性者ネットワーク・ジャンププラス(JaNP+)
・特定非営利活動法人 アフリカ日本協議会(AJF)
・Memorial Quilt Japan(MQJ) メモリアル・キルト・ジャパン
・認定NPO法人 ぷれいす東京
・MASH大阪
・公益財団法人 エイズ予防財団
・特定非営利活動法人 akta
・認定特定非営利活動法人 シェア=国際保健協力市民の会
・HIV Futures Japanプロジェクト
㉓公益社団法人 日本医療社会福祉協会 / 2021年1月19日
㉔第一東京弁護士会 会長声明 / 2021年1月26日
㉕愛知県弁護士会 会長声明 / 2021年1月27日
㉖一般社団法人 日本看護系学会協議会 / 2021年1月25日
㉗一般社団法人 全国保健師教育機関協議会 / 2021年1月26日
㉘日本保健師活動研究会 / 2021年1月26日
㉙改憲問題対策法律家6団体連絡会 / 2021年1月20日
㉚新日本婦人の会 / 2021年1月25日
㉛憲法改悪阻止各界連絡会議 / 2021年01月26日
㉜東京/大阪HIV原告団・弁護団 / 2021年1月27日
㉝全国B型肝炎訴訟原告団・弁護団 / 2021年1月28日
㉞仙台弁護士会 会長声明 / 2021年1月28日
㉟真宗大谷派(東本願寺) / 2021年1月29日
㊱認定NPO法人 日本障害者協議会 / 2021年1月26日
㊲全国保健所長会 / 2021年1月27日
㊳茨城県弁護士会 会長声明 / 2021年1月26日
㊴憲法研究者有志一同による反対声明 / 2021年1月30日(賛同者:左記日時点 75名)
㊵日本社会医学会 / 2021年1月14日
㊶日本医療福祉生活協同組合連合会 / 2021年1月18日
㊷石川県保険医協会・会長声明 / 2021年1月20日
㊸京都府保険医協会・副理事長談話 / 2021年1月20日
㊹全日本民主医療機関連合会 / 2021年2月1日
㊺憲法共同センター / 2021年1月15日
㊻障害者権利主張センター・絆 / 2021年1月22日
㊼岩手県弁護士会 会長声明 / 2021年1月28日
”””””””””””””””〖再意見書〗””””””””””””””””””””””””
⑴患者の権利法をつくる会「感染症法改正に関する再度の意見書」/ 2021年1月29日
⑵薬害オンブズパースン会議「行政罰でも反対です 改めて罰則をもって入院等を強制する感染症法改正案の見直しを求めます」/ 2021年1月30日
⑶薬害肝炎全国原告団・薬害肝炎全国弁護団「感染症法改正案に反対する再度の声明」/ 2021年2月2日
わたしたちは、患者・感染者に処罰規定を設けることに強く反対します。
当会の意見書の趣旨
感染症法の改正により、新型コロナウイルス感染症の患者・感染者が入院措置に反したり、積極的疫学調査・検査を拒否する場合の処罰規定を設けることに強く反対します。
患者・感染者の自己決定権・プライバシー権を軽視した処罰規定を設けるような場当たり的な法改正ではなく、新たな感染症に適確に対応し国民の医療に関する基本的人権を守れるような医療供給体制の構築に向けて、大局を見据えた冷静な議論を望みます。
***
患者の権利法をつくる会は、2021年1月18日付で、厚生労働大臣及び各政党に対して、「感染症法改正に関する意見書」を発出いたしました。この問題は、緊急性を要することなので、できるだけ早くみなさまと共有したいと思います。ぜひ下記から全文をお読みください。
高齢社会の進展や新型コロナ・ウイルス問題などを受け、医療政策の重要性は日々高まっています。
しかし、私たちの国には、未だ、医療政策の基本理念を定める「医療基本法」が制定されていません。
今こそ、人権保障の考え方に根付いた医療政策のグランド・デザインとしての医療基本法が制定されるべきであると考えます。
今、国会では医療基本法に関する超党派の議員連盟が設立され、制定に向けた議論が具体化しつつあります。
このたび、私たちは、患者団体等から賛同を得て、制定に向けて充実した議論を求める旨の要望書を国会議員に提出しました。
この要望書を題材に、医療基本法には何を定めるべきなのか、みんなで考えるシンポジウムを、下記の要領で開催いたしました。
2020年12月6日(日)14時〜15時半
11月16日に医療基本法制定にむけた議員連盟に提出した「要望書」(医療基本法に関するわたしたちの意見:下記記事参照)に関しての解説のほか、WHO憲章における健康の概念、世界医師会リスボン宣言を踏まえた患者の権利擁護者としての医療者の役割、医療の安全と質の確保、病気または障がいによる差別の禁止など、重要な問題について各団体からの指定発言を受け、問題意識を深めました。〘発言テーマと発表者とその所属は以下のとおりです〙
◆「要望書」の解説/ 小林洋二(患者の権利法をつくる会)
◆WHO憲章、健康の概念/漆畑眞人(患者の権利法をつくる会・公社 日本医療社会福祉協会)
◆医療の安全と質の確保について/宮脇正和(医療過誤原告の会)
◆患者本位の医療について※(最下方pdf原稿)/小沢木理(患者の権利法をつくる会・患者なっとくの会INCA)
◆リスボン宣言を踏まえて、患者の権利擁護者としての医療者の役割/前田哲兵(M-Basic)
◆国民参加の政策決定過程〔患者参加〕について/本間俊典(患者の声協議会)
『医療基本法に関する わたしたちの意見 』
議員連盟 尾辻会長に手渡しました基本法に欠かせないことは、これとこれ!
オープンな議論を!
40の団体が連名で提出 2020.11.16
わたしたちは、医療制度の根幹を成すべき基本的人権としての患者の権利を医療基本法で明確化することなどを求めた「要請意見書」を、医療基本法制定にむけた議員連盟の尾辻秀久会長に手渡しました。
この「要請意見書」は患者・市民団体など40の団体が連名で提出しました。
当会、患者の権利法をつくる会は、1991年に患者の権利の法制化を目指して活動してから今年2020年で29年を迎えました。その間の2009年には、ハンセン病問題再発防止検討会(略称*)で“患者の権利擁護を中心とする医療基本法の制定の必要性”が共通認識として確認されました。それから約11年が経過してしまいました。
2012年には、同再発防止検討会が「医療基本法草案」を発表。私たちの会でも、具体的な提案として『医療基本法要綱案』を発表しましたが、それから19年(その後改訂は6回を重ねる)が経ちました。
(*ハンセン病問題に関する検討会議の提言に基づく再発防止検討会「報告書」)
この間には5団体と医療基本法に欠かせないとする「共同骨子」を発表。一方で、日本医師会をはじめ医療関係団体からもそれぞれ見解が示されました。
このような経過の中で、2019年には超党派による議員連絡会(後の医療基本法制定にむけての議員連盟)が発足しました。その後、議連のヒアリングで患者・市民団体との意見交換会が4回開催されました。しかし、私たちと議連との間で基本的なイメージの違いが中々埋まって行かないと感じました。
そこで、私たちの考える医療基本法の基本的な考えを改めてメディアにも披露する形で、『要請意見書』を議連の尾辻会長にお渡しすることにしました。
それが下記にある『医療基本法に関するわたしたちの意見』です。
「急ぐよりはじっくりと議論をした上でつくってほしい」「できる限りオープンな場で議論していただきたい」というわたしたちの思いも伝えました。マスメディアに対しても説明する機会を得ました。
そこである記者さんから、会見の目的は?との質問に、当会常任世話人の鈴木利廣弁護士は、基本法案の政策決定過程に「国民の意見形成が前提である」という考えを述べました。
さらに、「国民の意見形成があれば、医療基本法ができたあとも、医療制度の再構築や医療制度の適切な運用などについて、国民がしっかり監視して参加していくことができるようになります」と説明しました。
“人権に根ざした医療”とは、患者の権利を擁護するばかりでなく医療者やそのほかのステークホルダーの人権を守ることでもあります。共に同じ目標に向って力を合わせていきたいと思います。
医療基本法と
新型コロナウイルス感染症問題
に関する論点整理
新型コロナ感染症の拡大による不安が世界中で深刻な問題となっています。
我が国においても感染防止対策は何より重要ですが、一方でその感染防止対策として人権侵害が行われることが正当化されてはなりません。いま成立を目指してその中身を検討している「医療基本法」の中で、患者の人権がいささかも損なわれることのないよう改めて明確にする必要があります。
そこで、当会は以下のとおり、今後の議論の方向性を整理しました。
第1 医療供給体制の問題
第2 蔓延防止体制の問題
第3 偏見・差別問題
第4 ワクチン・治療薬の問題
⬇︎ 以下は11月2日/2019に行われたシンポジウムの録画:二部構成
第五回 医療基本法の実現に向けてのシンポジウムが開催されました [ 11月2日(土)/2019]
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
〜みんなで動こう医療基本法パートⅤ〜
『医療基本法で 医療に人権を根付かせよう!』
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
「わたしたちは、医療の憲法「医療基本法」の制定を求めて活動してきました。今年2月、医療基本法制定に向けての議員連盟が結成され、いよいよ実現の日が近づきつつあります。医療基本法によって、日本の医療はどう変わるか、どう変えねばならないのか、さまざまな立場から語り合います。 」
……………………………………………………………………………………
◎基調報告
“医療基本法をめぐる現在の状況”
報告者;木下正一郎(患者の権利法をつくる会)
◎パネリスト
・桐原尚之さん(全国「精神病」者集団)・中原のり子さん(過労死を考える家族の会)・漆畑眞人さん(日本医療社会福祉協会)
◇質疑コーディネーター/ 小林洋二(患者の権利法をつくる会) ◇全体進行 / 小沢木理(患者の権利法をつくる会)
[日時] 11月2日(土)/ 2019年 13:30〜16:30 (開場:13:00)
[会 場] 明治大学駿河台キャンパス 研究棟2階 第9会議室
〖主催 〗◎患者の声協議会 ◎患者の権利法をつくる会 ◎東京大学医療政策実践コミュニティー(H-PAC)医療基本法制定チーム
〖共催 〗◎全国ハンセン病療養所入所者協議会 ◎ハンセン病違憲国家賠償訴訟全国原告団協議会
……………………………………………………………………………………
去る2月6日、有志国会議員の呼びかけで、表題の設立総会が衆議院第一議員会館で開催されました。
〖議員の方々(以下敬称略、所属は当時)〗
◆会長:尾辻秀久(自民)参議院議員 ◆事務局長:羽生田 俊(自民)参議院議員
《呼びかけ人一同は現時点で下記の方々です》
〈衆議院議員〉鴨下一郎(自民)、田村憲久(自民)、桝屋敬悟(公明)、阿部知子(立憲)、井上一徳(希望)
〈参議院議員〉櫻井 充(国民)、福島みずほ(社民)、武見敬三(自民)、小池 晃、古川俊治(自民)、東 徹(維新)、自見はなこ(自民)
--ご報告--
待ちに待った、医療基本法の制定に向けた議員連盟がいよいよ発足しました。この日は歴史的な日として記されることでしょう。会は羽生田議員の司会で進められ、冒頭に尾辻世話人代表の挨拶があり、日本医師会会長の横倉義武氏の挨拶や同常任理事の平川俊夫氏から「医療基本法について 日本医師会の提言」の説明がありました。患者側からは、患者側代表として鈴木利廣弁護士は、「医療基本法が必要だという結論に至ったのはハンセン病問題の反省と再発防止の帰結としてであったこと」という主旨の説明をされました。引き続きそのあと、参加した14の患者団体約34名であったが、その中から9名の方がそれぞれの団体を代表して自分たちの抱えている問題や医療基本法へ向けての強い期待を述べました。
会は正味、約1時間。あっという間でしたが、国会議員と患者団体、医療者団体が一同に会し、それぞれが固い決意を確認する場となりました。詳細な報告は、追って行なう予定です。
当日参加された衆・参議員さんは秘書さんを含むと百数十名。議員連盟に入会の手続きがいまも進行中のようです。
一方、参加した市民団体は、患者の権利法をつくる会、患者の声協議会(NPOブーゲンビリア、特定NPO法人日本アレルギー友の会、NPO法人がん政策サミット、あせび会、公社日本リウマチ友の会、LMCS市井会議)、東京大学公共政策大学院医療政策ユニット医療政策実践コミュニティーH-PAC、全国ハンセン病療養所入所者協議会、一般社団法人 日本難病・疾病団体協議会、全国「精神病」者集団、NPO法人アトピッ子地球の子ネットワーク、一般社団法人 日本ALS協会、患者なっとくの会INCA、医療過誤原告の会、医療の良心を守る市民の会、日本医療福祉生活協同組合連合会、公益社団法人 日本医療社会福祉協会、公益社団法人 日本社会福祉士会、公益社団法人 日本精神保健福祉士協会 などです。
*患者の声協議会は、複数の患者団体により構成されている協議会で、今回はその団体の中の6団体が参加されました。
去る5月16日、患者・市民をはじめさまざまな方々から切望されている医療基本法の法制化に向けて、たくさんの国会議員の方々からご発言をいただく機会を得ました。各党の議員の方々からは、“超党派による議員連盟を結成し実現に向けて努力したい”といった主旨のお話しが続きました。日本医師会の今村定臣常任理事も、立場によりいくつかの違いはあっても必ず越えられるとエールを送られました。会場内は、参加された患者・市民の方々とご発言くださった議員の方々とが、この集会を次に繋げようという思いで一致したような意義ある集会となりました。
時:5月16日(水)/2018 17:00〜18:30 所:参議院議員会館 一階講堂
《式次第のほかにご発言いただいた方々》 ・国会議員の方々・日本医師会:今村定臣常任理事
--式次第--
・司会:木下正一郎(患者の権利法をつくる会)・開会の挨拶:長谷川三枝子(患者の声協議会) ・論点整理「五団体共同骨子と医療基本法」:前田哲兵(H-PAC) ・まとめ:鈴木利廣(患者の権利法をつくる会)
【主催】全国ハンセン病療養所入所者協議会/ハンセン病違憲国家賠償訴訟全国原告団協議会/患者の声協議会 / 患者の権利法をつくる会 / 医療政策実践コミュニティー(H-PAC)・医療基本法制定チーム
【連絡先】患者の権利法をつくる会
TEL 092-641-2150 FAX 092-641-5707 〒812-0054 福岡市東区馬出1-10-2 メディカルセンタービル 九大病院前6階
❷ 「医療基本法」の早期法制化の必要性が改めて確認されました。
2018年3月7日 厚生労働省による第32回「ハンセン病問題に関する検証会議の提言に基づく再発防止検討会」が開催されました。その報告書(案)が公開され、そこで「医療基本法」の早期法制化の必要性が明確に述べられています。
その報告書の表題は「ハンセン病以外の疾患者団体等へヒアリグ結果 報告書(案)」です。
--------
(以下は『報告書(案)』の「総括」の“まとめ”からの転載です)
本調査では、「患者の権利に関する体系」や疾病を理由とする差別・偏見の克服、国民・社会への普及啓発」について、平成21年度時点と比較して、社会環境の変化等を踏まえ、前進したこと、後退したこと、以前と変わらないことについて、ハンセン病以外の疾病の患3者団体等からヒアリングを行った。
その結果、検討会の提言である、国民のひろい理解を得て、医療の基本法の法制化を進め、疾病を理由とする差別・偏見の克服に向けたシステムのいち早く構築されることは、依然として重要であることが患者団体等からのヒアリング結果からも確認できた。
本検討会は、「患者の権利に関する体系」において医療基本法の法制化の必要性を提言し、これまで主として、医療従事者に向けた情報発信、意識喚起に尽力してきた。医療従事者には医療基本法が必要であるという意識が深まっているという報告をふまえ、今後とも多くの国民を巻き込んで法制化の議論を成熟させるために、本検討会には、患者や医療の消費者、一般市民に向けた情報発信、意識喚起の取り組みが求められている。また、「患者の権利に関する体系」や「疾病を理由とする差別・偏見の克服、国民・社会への普及啓発」については、幼少期からの教育が必要であることが確認された。患者の権利や差別・偏見の克服、普及啓発について十分な認識を養うことで、自身がその立場になったときにどう対応するか、身近な問題として捉える視点を育てることが重要である。関連する冊子やポスター等を単に配布するのではなく、当事者の活動や経験等をもとに、自身が患者となった時のことを考えられる力を備えられるような方策についての検討が求められている。(転載終わり)
「みんなで動こう〜パートⅢ」
日時 11月12日(日)/2017 開演13時30〜16時30
場所 明治大学駿河台キャンパス・アカデミーコモン 9階309号B教室(東京都千代田区神田駿河台1−1)
6名の国会議員をパネリストにお招きし
医療基本法の国会上程に向けて
熱い議論を展開
<発言順>
川田龍平さん(無所属 民進党/新緑風会 参議院議員)
田村智子さん(日本共産党 参議院議員)
桝屋敬悟さん(公明党 衆議院議員)
小西洋之さん(民進党 参議院議員)
古川俊治さん(自由民主党 参議院議員)
阿部知子さん(立憲民主党 衆議院議員)
◆会場指定発言者:今村定臣さん(日本医師会 常任理事)
主催:患者の声協議会/患者の権利法をつくる会/医療政策実践コミュニティー・医療基本法制定チーム
【出席者】(敬称略)
長谷川三枝子(患者の声協議会)
鈴木利廣(患者の権利法をつくる会)
小林洋二(患者の権利法をつくる会)
田中秀一(H-PAC)
藤崎陸安(全国ハンセン病療養所入所者協議会)
橋本裕子(NPO法人 線維筋痛症友の会)
竹田 匡(公社 日本社会福祉士会)
洗 成子(公社 日本精神保健福祉士協会)
漆畑眞人(公社 日本医療社会福祉協会)
小沢木理(患者なっとくの会INCA)
隈本邦彦(医療事故防止・患者安全学会)
木下正一郎(医療問題弁護団)
前田哲兵(H-PAC)
小林展大(患者の権利法をつくる会)
久保井 摂(患者の権利法をつくる会)
埴岡健一(患者の声協議会)
横倉義武(日本医師会 会長)
今村定臣(日本医師会 常任理事)
〜わたしたち患者の権利法をつくる会は、他の4団体と共に共同骨子をまとめ、その実現をめざしています〜
◇ 共同骨子 ◇
全国ハンセン病療養所入所者協議会
ハンセン病違憲国家賠償訴訟全国原告団協議会
患者の声協議会
患者の権利法をつくる会
医療政策実践コミュニティー・医療基本法制定チーム
□ 趣旨
患者にとって質の高い医療があまねく提供され、国民の救えるはずの命が救われ、取除かれるべき苦痛が取り除かれ、病気になっても病気と向き合って生きていける社会を、国民が力を合わせて実現することが急務である。このため、高度の公共性に則った、患者本位かつ相互信頼に基づいた医療を構築することで、憲法25条の生存権と憲法13条の幸福追求権が具現化されるよう、下記の7カ条を骨子とした医療政策のグランドデザインたる「医療基本法」を制定する。
□ 骨子7項目
1「医療の質と安全の確保」
患者・国民が質の高い安全な医療を、十分な情報提供と納得の下に、あまねく受けられるよう、医療提供等にとって必要な対策を実施する。
2「医療提供体制の充実」
必要な医療従事者を育成し、診療科や地域による偏在を是正し、医療機関の整備と機能分化・適正配置を進め、十分に連携された切れ目のない医療提供体制を実現する。
3「財源の確保と国民皆保険制度の堅持」
負担と給付のバランスに関する国民的合意を形成し、医療の質とアクセスのために必要な財源を確保し、国民皆保険制度を維持・発展・強化する。
4「患者本位の医療」
世界保健機関(WHO)の国際的な理念と日本国憲法の精神に沿って、患者の権利と尊厳を尊重し、患者本位の医療が実現される体制を構築する。
5「病気又は障がいによる差別の禁止」
多くの病者・障がい者が、職場、学校、地域社会等での差別に苦しんできた歴史を踏まえ、病気や障がいを理由とする差別が許されないことを明らかにする。
6「国民参加の政策決定」
患者・国民が参加し、医療の関係者が患者・国民と相互信頼に基づいて協働し、速やかに政策の合意形成が行われ、医療を継続的・総合的に評価改善していく仕組みを形成する。
7「関係者の役割と責務」
国、地方公共団体、医療機関、医療従事者、医療関係事業者、医療保険者及び患者・国民等、それぞれの立場が担う役割と責務を明確にする。
要綱►Present!◀︎
当会が起案する「医療基本法要綱案」(全文)を分かりやすくした市民向けパンフレットさしあげます。
「医療基本法」ってどんなもの? ちょっとでも知りたい方、医療基本法の要綱案の分かりやすいパンフレットが下記から無料で入手できます。
◆医療基本法要項案やパンフレットは下記からも読むことが出来ます。
・①「医療基本法要綱案」パンフレット
・②「医療基本法要綱案(全文)逐条解説付」
◆下記に請求すると①②とも無料で入手できます。
ご請求は、患者の権利法をつくる会まで
医療は本来、肉体的、精神的、社会的に良好な状態であることをめざすものです。したがってその医療制度の目的は、医療に関する基本的人権の擁護ということになります。つまり、医療に関する基本的人権とは患者の権利擁護=【患者の権利保障】であり、その権利擁護を医療従事者をはじめ関係する全てのステークホルダーに託されているということになります。 さらに、患者の権利実現のために、日常での医療参画は無論、医療政策の決定過程へ、患者・市民が参画する権利を有していることが必要不可欠です。
医療は公共性の高いものであることから、国や地方自治体には大きな責務が求められます。同時に、医療においては患者や医療従事者に留まらず、健康保険の保険者や製薬会社などの事業者もそれぞれ重要な役割を担っています。患者の権利を擁護するためにそれらすべての関係者にも役割がるあることを明確にする必要があります。
ここではよくあるご質問をご紹介します。
すべての人には医療を受ける権利があります。その権利を支えるために必要なことが示された 医療制度の大黒柱 になる法律です。
「基本法」とは、『憲法』と個別の法律との間にある特定の行政分野における「親法」です。具体的には、憲法の理念に沿って、その行政分野の政策理念、基本方針を示すとともに、その方針に沿った措置を講ずべきことが定められます。「基本法」と矛盾する個別法があれば、国会はそれを是正する責務があります。
日本には既に40本以上の「基本法」があるのに、たいへん重要な行政分野である医療には、まだ医療のグランドデザインとしての「基本法」がありません。
疾病に関する個別法は、アレルギー対策基本法、肝炎対策基本法やがん対策基本法などがあり、「親法」といわれる「医療基本法」より先にできているものがあります。 これら基本法ではそれぞに対策協議会が設けられ、その協議委員には患者やその家族を代表するものが一員として厚生労働大臣から任命されることになっています。しかし実質的には従来から行なわれている形式上の“患者や患者を代表する者の参加”以上の発言の影響力はないのではないかという不安が払拭出来ていません。 つまり、医療の原点である患者の声が政策の中にきちんと反映され、患者の権利擁護がなされているのかは、検証する機会や検証機関がないと確認できません。 医療基本法は、そういう個別法に生じがちな齟齬を是正させるための指針になります。
基本的には、患者の人権が守られることを最重要視しています。そのために医療に関わる人たちみんな(ステークホルダー)の責任や役割が明確にされます。このことで患者の自己決定権が尊重され、医療に関わる人たちの担う役割が明確になり、最終的に患者と医療者とが信頼関係のなかで行なわれる本来の医療の姿をめざしています。
患者が実質的に医療政策過程に参画し、意見が充分に反映されるという法案は、長いこと実現されませんでした。実現すればやっと医療の文明開化の訪れを思わせます。
経済的弱者、難病未認定者などなんびともが泣くことのない本当に人権が守られる医療を受けられる社会システムを確立すべきです。